2013年3月12日火曜日

真っ青にかびた「ごちそうの」パンを出してくれる高級トレッキングツアー:インドにて

人生で初めての、記憶に残る退屈な「豪華船上ホテル」をあきるまで堪能した後、トレッキングにでかける日になりました。



この日は朝早くから出発することになっていたので、外がまだ暗いうちからホテルを後にすることになりました。

車で2時間ほど、湖を横切り、山から山へと突っ走り、途中からは道路が砂利で崖同前の急斜面を進みました。

最後に着いた山奥は、小さな村で川がさらさら流れる、一見いい感じの村でした。

早めに着いたので、特に何もやることなく、小さなお店で1時間くらい時間を持て余した後、トレッキング責任者の家に案内されました。

この家が、ありえないくらいに汚かった。

家に入ると、まずパンをくれました。トレッキングに参加するのはお金持ちな先進国からのお客さんが多いためか、特別にパンをとってあったようです。

そのパンが、まりものように全面が青々としている。。

「いらない。おなかすいてない。大丈夫だから!」

「ごちそう」をもらわないように頑張って拒否しましたが、「今お腹がすいてなくても、山を登ったら絶対お腹がすくから、今食べなきゃだめだ」などと、押し売りをされ、とうとうそのまりもパンを食すことになりました。

確かにかじってみると、中はパンらしき色でした。味もパンっぽい。でもやっぱり味がやばい。さっさと飲み込んで、後は天に託しました。

次は、居間の方に案内されました。朝食の支度中で、トウモロコシのナン(丸くて薄っぺらいパンみたいなもの)を焼いていました。

ナンは通常私も好きなのですが、まず1つ問題がありました。

焼いたナンを地面に積み上げてる!

居間は薄暗く、3畳もない小さなスペースに、おじいさんおばあさんから、床を這っている赤ん坊まで10人ほどが生活していました。本当に歩く踏み場すらありません。

さらには羊まで。。 羊までベッドらしきスペースの中で、メーメーいいながら子供と一緒に戯れていました。

地面はすでに得体のしれない汚れ方をしていますが、ベッドスペースはまじでやばい。

見渡す限りカビで真っ青で、触るとなんか異様に湿ってる。

衝撃で言葉を失ってるうちに、ナンが焼けてきました。毛だらけで薄汚れたお皿に、地面に積んであったナンを載せて、私にくれました。

家族全員が私の食す瞬間に注目していました。私は覚悟を決めて食べる。

そして、気分が悪いといって早々に外に外出しようとしました。当然です。

すると、すかさず「疲れてるのか?」と声をかけられ、「そうだよ」と答えると、今度は2階に上がって休憩するよう促してくれました。

2階に上がると、そこそこスペースが広くて、壁から壁にひもがつるしてありました。そのひもには、なんと軽く数百はあるであろう服が掛けてありました。

(なるほど、あのありえないくらい部屋とこの服からして、ここの人たちは「洗う」という概念がないんだな) なんて思いました。

2階の布団のある小さなスペースに案内され、私はそこで仮眠を取ることにしました。

うつらうつらとしていると、まず、布団から漂う異臭に、鼻がおかしくなりそうでした。でもまあ、臭いくらいなら、口から呼吸すればなんとかなるかなと。

今度はブーンという音が聞こえてきました。

次から次へと、ブーンと言っては消えていく音を聞きながら、俺は寝るんだ、これからトレッキングでK2の方に向かうんだ、と自分自身に言い聞かせて、じっとしていました。

と、そのとき、布団の中に何やらブーン、カサカサと動く何かがやってきて、私の身体を這いまわっていました。

その気持ち悪さに、目をとうとう開けてみました。でも、まだ犯人が見えない。窓の周りを見ると、ハチが飛んでるのが見えました。

まさか!!! 慎重に慎重に布団をずらしてみると、大きな黄色いハチが!!!!

動くに動けないので、ハチが去るのを待ちながら、窓の外をのぞいてみました。すると、頭上にハチの巣が!!

ありえねえ!!!!! 私の身体を這いまわるハチが去り次第、私は全速力で外に走出ました。

外に出て、村を散策してみました。そんなに家がたくさんあるわけでもない中をふらふらしていると、遺跡っぽいところが見えました。見た感じでは、優に2000年近く歴史がありそうな、そんな趣を感じさせる石でできた寺院のようなところでした。

すぐそばに川があり、見てみると、インドにはとても似つかわしくない、濁りのまったくない美しい川でした(インドには失礼でしょうか)。

そんな村をふらふら歩いている間、優に数十人もの子供とすれ違いました。彼らは、私を見つけると、にこにこ寄ってきます。どの子も、言うセリフが決まっていました。

「ハロー。お金ちょうだい」

10歳にもならないような子供たちが、揃いも揃って私のような外国人を金づるだとしか捉えない。そんな子供たちと、そんな子供たちをそんなふうに教育している親たちに、寂しさを感じました。

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