2013年5月9日木曜日

留学カウンセラーが明かさないフィリピン留学のホントを徹底公開!

フィリピン出張に行ってきました。フィリピン留学の専門エージェントですらないのに、何十人という社員が頻繁にフィリピンと日本を往復しているのは私たちくらいだと思います。



すでに100人近いフィリピン留学者を送りだしてきた一留学カウンセラーとして、今回のブログでは、実際のフィリピンで得た感想を、フィリピン留学の概要説明を交えながらお伝えしたいと思います。


時代に乗り遅れそうな人たちのために:フィリピン留学とは

フィリピン留学を聞いたことのない方は、今でも多いと思います。私がアメリカやカナダなどへの留学を検討している方とカウンセリングする際にも、まずはその方が本当にどこの国に行くことがもっとも合っているのか、特にフィリピン留学の検討の余地はあるかを探ります。フィリピン留学を知らない方も、まだまだいるためです。

フィリピン留学とは何なのでしょうか?キーワードは、

・マンツーマン中心のレッスンスタイル
・欧米留学の半額で英語留学
・学習時間が長い
・全寮制でホームステイはない
・ビザを渡航前に取得する必要がない
・日本から地理的に近い
・南国なので先生が陽気

です。 つまり、

・マンツーマン中心のレッスンスタイル⇒英語の学習効率がもっとも高い
・欧米留学の半額で英語留学⇒留学を夢のように思っていた人でも留学が実現できる
・学習時間が長い⇒英語の勉強に集中できる環境が整っている
・全寮制でホームステイはない⇒文化や治安に煩わされずに学習に励むことができる
・ビザを渡航前に取得する必要がない⇒旅行感覚で留学ができるので楽
・日本から地理的に近い⇒留学するのに渡航時間や渡航費がかからない
・南国なので先生が陽気⇒勉強中もストレスを感じずに楽しく勉強できる

ということです。

ということで、

コストパフォーマンスがありえないくらいに良い

ということが言えます。そのため、ここ2~3年で一気にブームになってきているのです。


英語力は本当に伸びるの? 

フィリピン留学での英語力の伸びに疑問のある方もいると思います。フィリピンは英語ネイティブの国ではないじゃないか。ネイティブから教わらないで英語なんて本当に伸びるのか?と。

この問いに関しては、フィリピン留学を経験した人に聞いてみてください。フィリピン留学は、他の国への留学とは比較にならないくらいにリピーターの数が多いのです。また、昨年は韓国からだけで12~13万人が、日本からは3万人以上の方が留学していることなどから、フィリピン留学の効果が証明されているのです。

英語力は伸びます。それも、しばしば信じられないくらいに伸びます。TOEICの点数が一ヶ月で300点上がったとか、二ヶ月で500点上がったというのは、当然本人の努力が実った結果でしょうが、フィリピン留学ではよく聞く話です。

従来留学したいがお金があまりない人というのは、オーストラリアやカナダへワーホリビザで渡航し、数ヶ月の勉強ののちに仕事を見つけて稼ぐことが一般的でした。でも、ワーホリで行っても英語力が足りないために英語を使う仕事が見つけられず、英語力が伸びずに日本に無念のうちに帰国する人が後を絶ちませんでした。

ですが、この流れも、フィリピン留学の登場により急激に変化が生じています。ワーホリを希望する人は、フィリピン留学でまず英語力を高めてから、オーストラリアやカナダへ向かう流れが主流になりつつあります(韓国ではすでに常識となっています)。

そして、ワーホリ中の人たちが、現地で出会う韓国人の英語力の高さにびっくりして、真似してフィリピン留学に向かう流れもできています。長期留学の前にフィリピンで英語特訓をするというのがスタンダードとなっているのです。


フィリピン留学に向いている人、向いていない人

フィリピンに特に向いている人は、以下のような人でしょう。

・お金はあまりないが、夢だった留学を実現してみたい人
・短期集中で劇的に英語力を伸ばしたい人
・英語力を上げたいが自己管理が苦手な人
・平日と休日でメリハリを付けて生活したい人
・急に留学したくなった人
・韓国人や韓国文化が好きな人
・フィリピンの街で安く遊びたい人
・アジアの将来に可能性を感じている人
・英会話力を徹底的に鍛えたい人

逆に、向いていない人は、以下のような人でしょう。

・規則が嫌いで自由にやりたい人
・アジアに興味のない人
・英語力がすでにあって、世界最先端の学問を学びたい人
・虫が嫌いな人
・夏が嫌いな人
・異文化にアレルギーがあり、それを克服する気もない人
・英語を勉強する意欲のない人
・マンツーマン授業は疲れるから嫌だという人
・潔癖症な人


・安い学校と高い学校の違い

フィリピン留学は格安だというのは、各フィリピン留学エージェントのサイトで価格表を確認していただければすぐにわかることだと思います。ただ、各学校によって、プログラム費はさまざまです。このプログラム費の差はどこから来ているのでしょうか。

この差は、学校の授業の質の差かというと、関係ないわけではありませんが、大きな理由ではありません。プログラム費に影響する要素のトップ5は、以下の順番で挙げられます。

①施設の質
②立地
③街の物価
④授業の質 
⑤営業上の都合

施設の質がもっとも大きな要素となります。やはり、ぼろぼろの建物の一角を借りているだけの学校と、新築ぴかぴかの校舎とでは、費用が大きく異なります。これは日本で家やアパートを借りるのと同様なので、みなさんご存知の通りかと思います。

次に、立地が影響してきます。やはり、田舎にある学校と街の中心やビーチリゾートにある学校とでは、費用には差が出ます。

街の物価もプログラム費に影響してきます。フィリピンでは、マニラやセブでは高く、バコロドやイロイロ、バギオなどでは安くなります。

授業の質も同様です。やはり、よい先生を集め、よいカリキュラムを作成し、よい規律の元に学校運営をしようとすると、プログラム費は上がります。また、アメリカ人やイギリス人などのネイティブ講師は、給料を多く出す必要があるため、ネイティブ講師が多い学校ほど費用が高くなります。

最後に、営業上の理由があります。人気校は、数ヶ月先まで空き部屋がないため、 プログラム費を多少上げても空き部屋がでません。そのため、人気校は校舎の改善や拡張をすると同時にプログラム費を上げます。逆に、開校して間もない学校は、学生を呼び集めるためにプログラム費を低く抑えていることがあります。

以上のように、プログラム費は主に上記の5つの要素で決まってきます。


人気校とそうでない学校の違い

フィリピンには、4ヶ月先まで空き部屋がない人気校から、いつ申し込んでも空き部屋がある学校があります。この違いはどこから来ているのでしょうか。

人気校は、わかりやすい単一の理由ではなく、いろんな角度から見て総合点が高い傾向があります。フィリピン留学先の学校を選ぶ際には、以下のような条件を考慮して絞り込んでいくことになります。

・マンツーマンレッスンが多い
・施設がきれい
・授業の質が高い
・学校の周りが便利
・学校の周りの治安がよい
・病気になったような場合でも医者にかかれる
・ジムが充実しているなど健康維持できる
・希望に合った授業がある
・カリキュラムや規則が自分に合っている
・日本人学生の受け入れ態勢が整っている
・食事がおいしい
・学習に集中できる環境がある
・プログラム費が安い
・日本から直行便があるなど留学しやすい
・豊富な実績がある
・アクティビティが豊富

実にさまざまな条件を考慮しながら、学校を絞り込んでいきます。人気校は、この時点で減点が少ないので、候補に残ってきます。

ですが、これでは十分ではありません。人気校となるには、留学エージェントがその学校を熱心に勧める必要があります。

世界で人気のある語学学校には、必ず有力な留学エージェントからの紹介があります。

最近では留学エージェントからのバイアスを排除する、留学エージェントに払うコミッション分を節約する目的で、フィリピンの語学学校に留学エージェントを介さずにインターネット上だけで営業する学校があります。

そういった学校も、フィリピン留学の市場が飽和状態になれば留学エージェントの関係を重視するようになるでしょう。実際に、当初はウェブサイト上だけで営業していた語学学校が、私たちのような留学エージェントと提携を開始したいと連絡が入ることがあります。

なぜなら、留学エージェントは学校紹介のプロであり、留学希望者はプロの意見を通して学校選びをするからです。こうしたプロの意見なしで独断で学校選びをしていては、大抵の留学は失敗します。そして、ウェブサイト上だけで営業する語学学校の集客がうまくいかないのは、留学した人たちからのクレームが多くなるからです。

ウェブサイト上だけで営業する語学学校が陥る典型的なパターンは、以下の通りです。

語学学校がウェブサイト上だけで営業⇒留学希望者がその学校をよく理解せずに申し込む⇒留学を開始してから希望と違うことに気づく⇒留学者は学校にクレームを上げ、その学校の悪口を言いふらす⇒学校の評判が落ちて申込者が減る⇒学校経営が行き詰る

⇒留学エージェントとの関係強化に乗り出す

そのため、フィリピンを含めた世界中の人気校は、留学エージェントとの関係を非常に大切にしているという共通点があるのです。


留学エージェントが紹介する学校と紹介しない学校

それでは、留学エージェントが紹介する学校と、紹介しない学校とでは、どのような違いがあるのでしょうか。

留学エージェントは、以下の基準で学校を紹介しています。

学生が満足するか(クレームが上がってこないか、留学エージェントとしての評判に傷がつかないか)
十分な利益が出るか(十分なコミッションが得られるか)

留学エージェントが学校を紹介する際には、学生に満足してもらえる学校であることが必須です。

メールを送ったときなどにレスポンスが遅いなど受け入れ態勢が弱い学校、スタッフの愛想がよくない学校、総合的にいまいちな学校などでは、留学後の学生からクレームが上がる可能性があり、後始末が大変です。また、変な学校を紹介されたということで、留学エージェントとしての評判に傷がつきかねません。

そのため、基本的に留学エージェントはちゃんとした学校しか紹介しません

また、学生を送ることで得られる利益が十分なものであることも必須です。留学エージェントもボランティアではありませんので、営業を継続するには利益を出す必要があります。

留学エージェントが語学学校から得られるコミッションは、通常以下のようにして決まります。

・各語学学校が設定する基本コミッション率(授業料の何%、申込月数によるコミッション料など)
・送り込んだ学生数のボリュームによるコミッション率アップ
・独占契約による特別コミッション率

各語学学校が基本コミッション率というのを設定していますが、留学エージェントは語学学校に送る学生数のボリュームに応じてコミッション率を引き上げることがあります。また、一定の学生数を送ることを条件に、語学学校と独占契約をしている場合もコミッション率が上がります。

フィリピン留学の大手エージェントのほとんどは、独占契約をしている語学学校を持っており、一定数の学生を毎月送り続けることになっています。一定数の学生を送れないと契約がなくなるため、余裕のない留学エージェントはそうした語学学校の押し売りをすることになります。

留学エージェントは、コミッション率が低くて利益の出ない学校の紹介をしません。一方で、独占契約をしている学校の紹介などは通常熱心に行います。

つまり、人気校は学生に満足してもらえる満足度の高い学校であること、利益が十分に出る学校であることという、2つの条件を満たした学校になります。どちらが欠けても、人気校にはなりえません。


・留学エージェントが語りたがらないフィリピン留学の13の弱点

フィリピン留学のすばらしさは、このブログの冒頭でお伝えした通りですが、逆に弱点の方はどうでしょうか?通常、留学カウンセリングの際には、学校のよい部分を語るところに焦点があたってしまいがちですが、留学そのもの、あるいは留学先の語学学校を決めるにあたっては、弱点の理解も大切になってきます。

フィリピン留学の弱点には、以下のようなものがあります。

食事や水が合わずに腹痛で苦しむ学生が多い
 一度体験しないとわからない代表例ですが、現地に留学してから腹痛に苦しむ人は非常に多いです。

食事の衛生面が悪いのかもしれませんし、単にフィリピンで育った食べ物に体が慣れていないのかもしれません。現地では水道水は日本のようには飲めず、現地で氷入りの水やジュースが出されたときは注意が必要です。歯磨きの際には、水道水を使うのではなく、ミネラルウォーターで口をすすいだりして対処する人もいます。

韓国人学生向けに作られた韓国資本の学校が多いため、日本人向けの学校経営がされていない
 韓国食中心で辛い食べ物が多く、キムチは毎食必ず出ます。日本人向けのきめ細かい対応がなく、適当な対応をされて憤ることがよくあります。掲示板や資料は韓国語ばかりで、何が書いてあるのかさっぱりわからず疎外感を感じることもあります。日本人の社会人は1人部屋を好むことが多いのですが、韓国人は大人数の部屋を好むので1人部屋が少ないです。

南国かつ途上国なので虫がたくさん出る
 虫はそこらじゅうに出てきます。学生寮であっても、大きいヤモリやゴキブリやクモから、小さいアリまで、たくさんいます。一般的には、階が下であればあるほど虫の数が多くなりますが、上の方の階であっても虫は出ます。虫嫌いにはフィリピン留学は厳しいです。 

経済発展の最中なので大気汚染が深刻
 経済が急激に発展して工業化社会になってきているので、大気汚染などの公害が深刻です。マニラやセブでは、正直呼吸を止めたくなるほどにひどいので、留学者や学校スタッフには、外ではずっとマスクを着けている人もいます。
 

交通事情が劣悪なので危険・不便
 道路が狭く、信号もめったにないため、日本のレベルとは比較にならないくらいに渋滞が絶えません。車線が守られていなかったり、そもそもなかったりするので、まともな交通ルールがありません。日本人が運転するなんて危険この上なく、道路を横断するだけでも危険です。

唯一の例外は、クラーク経済特別区内にある語学学校です。ここは元アメリカの空軍基地なので、アメリカそっくりです。治安も日本並み、渋滞もありえません。

日本人は金持ちだと思われているので治安が悪い
 日本人が日本人と思われているか、韓国人と思われているかはアバウトですが、金持ちだとは思われるので、犯罪の恰好のターゲットとなっています。特にiPhoneの盗難に遭うことが多発しています。日本のように夜ふらふら街に出ることもできません。

ホームステイができないので現地人と現地的な生活を体験できない
 フィリピンでは、治安対策のために全寮制を取っている学校がほとんどなので、欧米留学のように現地ファミリーの家に住むホームステイがありません。そのため、フィリピン現地文化に溶け込んでみたいような人が留学することができません。

街中では英語講師ほどに英語のできる人とはまず出会えない
 フィリピン人エリートは、まさにアメリカのネイティブ話者と変わらない英語力を持っていますが、教育格差が激しい国なので、街にはまともな教育を受けていない人がたくさんいます。街に出ても、通常現地語が使われており、英語が聞こえてくることは少ないので、街で実践的な英語を鍛えたい人には物足りないことがあります。
 
フィリピン人講師には若干フィリピン訛りがあることがある
 フィリピン人講師は、一応非英語ネイティブではあるので、講師によって大きく差がありますが、フィリピン語訛りもあります。英語学習の初級者・中級者であれば問題にする必要はありませんが、上級者の場合は物足りなさを感じるかもしれません。

学校の規則が厳しい
 韓国人は兵役が義務なので、厳しい規則に慣れており、フィリピン留学でも規則が厳しいことが大半です。遅刻率や欠席率を厳しく管理しているだけでなく、門限や異性の部屋への出入り管理の徹底、学内での飲酒・喫煙などの禁止も厳しく、違反すると即強制退学となることもあります。 

WiFiが弱くてまともに使えない
 フィリピンのインフラは日本ほどしっかりしていないので、WiFiなどインターネット環境が快適ではありません。スピードも遅いですし、映画のダウンロードなどをしたりすると、インターネットがまったく使えなくなるので、学校ではダウンロード禁止のルールがあるところがほとんどです。 

学生の国籍バランスが悪い(韓国人や日本人ばかり)
 もともと韓国人が作った留学スタイルのため、韓国人学生が多く、その他ほとんどは日本人、そして台湾や大陸中国からの留学生が若干名という学校が大半です。一部にはヨーロッパなどからも留学生が来ている学校はありますが、アメリカやイギリスの学校での国籍バランスなどと比較しても、非常に学生の国籍バランスが偏っています。

遊びの誘惑が多い
 フィリピンは物価が安い分、遊ぶにも安いため、フィリピンで羽目をはずして豪遊してしまう学生が少なくありません。日本にもフィリピンパブはたくさんありますが、フィリピンでは数分の1の費用でレストランからバー、クラブ、マッサージ店から風俗店、ビーチリゾートまで、ありとあらゆる遊びが安いので、勉強に集中できず遊び暮らしてしまう人もいます。


以上のように、フィリピン留学には13もの主な弱点があり、こうした弱点に拒絶反応のある人は、フィリピン以外の国への留学を検討された方がよいかもしれません。


フィリピン留学専門エージェントと総合留学エージェント

フィリピン留学の際には、ほとんどの学校へは留学エージェントを通すことになります。留学エージェントには、主にフィリピン留学専門エージェントとフィリピン留学に強い総合留学エージェントがあります。

1つ目はフィリピン留学専門エージェントです。フィリピン留学しか原則扱っていないエージェントです。

フィリピン留学専門エージェントの長所は、以下の通りです。

・基本的にフィリピン留学に関する情報量が多い
・フィリピンに現地事務所があることが多い(生の情報量が多い、現地でもサポートがあるなど)
・留学カウンセラーの多くはフィリピン留学経験者である(経験を基に話してくれるので適当なことを言う可能性が低い)

といったものがあります。

一方で弱点もあります。

・フィリピン留学しか紹介しない、できない(自分に必ずしも合わない学校が無理に紹介されることがある)
・小規模エージェントがほとんどなので、大金を預けるのが不安(エージェントがいつ潰れるかわからない)
・新興エージェントがほとんどなので、歴史・実績が少ない
・対面でのカウンセリングを受け付けていないことがある(自前のオフィスがない)

代表的な専門エージェントには、CEBU21フィリピン留学ドットコムがあります。

もう1つは、フィリピン留学に強い総合留学エージェントです。

長所は以下の通りです。

・世界各国を扱っているので、世界でもっともおすすめの学校を紹介してくれる(フィリピンを押し売りされない)
・歴史・実績豊富なエージェントが多い(いまさら倒産する可能性が低い)
・対面カウンセリングがあるので安心してエージェントを選べる

一方で、短所は以下の通りです。

・フィリピン留学に関する情報が少ないことがある(全てのカウンセラーがフィリピン留学に精通しているとは限らない)

フィリピン留学に強い代表的な総合留学エージェントには、グローバルスタディ留学ドットコムがあります。

フィリピン専門エージェント、総合エージェントそれぞれにメリットとデメリットとがあるので、両方ともに資料請求やカウンセリング予約などをして、一番気に入ったところにお願いするとよいでしょう。


訪問した学校の感想

それでは最後に、私が今回の出張で視察した学校それぞれの感想をお伝えしたいと思います。合計12校もの学校を見ているので、1校、2校しか経験していないような長期留学経験者たちの意見と比較して、客観的にお伝えできると思います。

【クラーク・アンヘレス地区

マニラから2時間程度離れたクラーク・アンヘレス地区は、マニラやセブと比較しても治安がよく、快適な街です。残念ながら、セブと比べて知名度が低いのですが、今後正しい理解が進めば益々人気の留学先になっていくでしょう。

クラークは誤解されている部分があり、実際にはクラーク経済特別区内とその外に分かれます。特別区内外を問わず、一応アンヘレス市ではあるのですが、環境がまったく異なります。

特別区はアメリカ国外で最大のアメリカ空軍基地だった経緯があるため、ミニカリフォルニアと呼ばれるほど、アメリカそっくりの環境です。主要交差点すべてに24時間警察の監視があり、フィリピン一の治安を誇っています。交通渋滞などなく空気がきれいで、自然に囲まれて気持ちよく勉強に専念できます。

一方、特別区外の普通のアンヘレスは、それでも治安はよいものの、普通にごみごみしたフィリピンの街です。コリアンタウンや風俗街があり、にぎわっています。

 ちなみに、日本ではアンヘレスと表記されますが、フィリピン現地ではアンギュラスと発音しています。

グローバルスタンダード(Global Standard)
クラーク経済特別区内にある学校として、クラーク・アンヘレス地区最大かつ最強の学校は、グローバルスタンダードです。この学校は500人程度を収容できるマンモス校で、しっかり勉強できるセミスパルタ式カリキュラムです。

他の学校ではありえないことに、毎日学生やスタッフが何十人と授業後にジョギングに出かけています。ジョギングができるほどに治安がよいのは、まさにクラーク内の特徴です。

現在のところ韓国人学生が大半のため食事も韓国料理ばかりですが、満足度は高く、健やかに生活できるため、今後日本人にとっても屈指の人気校になることが予想されます。

CIP
CIPはアンヘレスにある学校で、国際色の強い学校です。日本人学生が7割程度を占めるので、英語を使いたい学生には物足りないと思いますが、アクティビティに力を入れていて楽しめます。

場所が奥まったところにあり不便ですが、毎週月・木・土に無料シャトルバンでショッピングモールに連れて行ってくれたりします。ビジネスコースはフィリピンで唯一認定されているそうです。

敷地が狭いので息苦しい感はありますが、マンツーマン講義室や自習室が広いのはよいですね。また、グループクラスは全て欧米ネイティブ講師によって実施されているのは特徴的です。

AELC
クラーク・アンヘレス地区で、お金に余裕がある、または短期集中で勉強したい場合に最高の学校はAELCです。もともとのコンセプトが欧米ネイティブ講師のマンツーマン授業を受けられるということで、25人の欧米ネイティブ講師と10人のフィリピン人講師がいます。

新しい校舎に移転したばかりで、校舎施設はめまいがするほどに最高です。寮内はホテル同様の清潔さ・美しさで、贅沢な限りです。食事が洋食なので日本人の口には最高に合います。

新校舎の立地はよく、学校前はそんなにごみごみとしておらず、ショッピングモールやフィットネスジム等が徒歩圏にあり便利です。

プログラム費用が高い点が難点ですが、それ以外は文句なしですね。

SPC
SPCはアンヘレス中心部にあり、常に深刻な交通渋滞が絶えない場所にあります。目の前にはショッピングモールのROBINSONがありますし、ジプニーが道を走り回っているので便利です。

大学付属の英語コースなので、大学内施設を自由に使うことができます。学校前の道路はやかましく大気汚染が深刻でも、大学内には静寂が広がっています。TOEFL対策コース、TOEIC対策コースなどがあるので、そういったコースの希望がある人は検討してもいいと思いますが、それ以外の目的で選ぶ必要はないと思います。

クラーク・アンヘレス地域でおすすめの学校は、1ヶ月以内の短期留学ならAELC、それ以上の中長期留学ならグローバルスタンダードが一押しですね。


セブ・マクタン地区

セブは日本人でも多くの人が聞いたことがあるような世界的リゾートのある街ですが、大都市です。多くのエリアに分けることができますが、特にセブとマクタンでは雰囲気は変わってきます。

セブは大都市で、巨大ショッピングモールや、昔ながらのダウンタウン、世界の有名企業がオフィスを構えるITパークなどがあります。一方でマクタンは、世界屈指のリゾートホテルが並ぶ場所で、美しいビーチや自然に囲まれた和やかな地域です。

大都市が好きであればセブの学校を、落ち着いた環境で勉強したければマクタンの学校を選べばよいと思います。個人的には、セブは大気汚染がむちゃくちゃにひどくて呼吸を止めたくなるほどなので、セブ中心部の学校はできればはずした方がよいです。

CIA
現在セブで一番の人気校。規模よりも質や満足度を重視していて、学校はできたてできれい、学校から徒歩5分のところにショッピングモールがあるなど便利、セブ中心部ではないのでごみごみしすぎていないです。

ホテル滞在のスペシャル1人部屋があり、オーチャードホテルとシティスケープホテルの2つがあります。個人的には、学校から距離はありますが、日当たりがよい、新しくて清潔、朝食が贅沢なシティスケープホテルの方をおすすめします。

UV-ESL
ビサヤ大学付属の英語学校で、病院の隣にあります。オフィスには看護師が常駐していて、さらに学生寮に医師の往診に来てもらうこともできるので、安心して勉強できます。グループ授業に定評があり、多様かつ面白いグループ授業があるので、目的がはっきりしている留学生には特におすすめです。学校から徒歩10分のところにショッピングモールが2つあるのも便利ですね。

Philinter
セブ屈指の人気校の1つ。学校施設が新しく、広々としていて清潔です。映画鑑賞室の施設がすばらしく、映画鑑賞やオリエンテーションで使われます。毎月学生のアクティビティイベントがあり、学生は勉強だけでなく楽しい充実した学生生活ができます。学校が空港近くのマクタンにあり、徒歩5分のところにショッピングモールがあり便利です。セブほど大気汚染がないのもよいですね。

CG
セブで有名なスパルタ校。朝から深夜までがっつり勉強します。場所はセブ郊外のタリサイ市にあり、セブダウンタウンまでは30~45分程度かかります。学校近くのショッピングモールへはトライシクルで10分ほどで着きます。このショッピングモールは週末にCGの学生のたまり場となっています。施設がよく、校舎の色合いが鮮やかで疲れを感じさせません。

CPILS
セブで最初に認可された語学学校。元ホテルで施設はしっかりしていて、天井は低いですが快適に生活できます。セブ最大の学校で、セブのダウンタウンにあります。学校周辺の治安には不安もありますが、贅沢なフィットネスジムを含めて学校内の施設は充実しています。勉強したい人向けにスパルタコースに変更することもできるので、だれが行っても満足度の高い学校です。

IDEA
セブ最大のショッピングモールSMの目の前にある学校。立地が便利で最高。日本人資本で、日本人スタッフが6人もいます。日本人学生向けの体制を整えており、食事も日本人向けでおいしく、ふりかけもあります。学校自体は大きくなく、部屋も小さいが、立地のよさを考えれば不満も感じないでしょう。セミスパルタ式カリキュラムでしっかり勉強もできます。

PELIS
セブで一番勉強できるスパルタ校。2つのキャンパスがあり、田舎にあるPELIS1は施設がしょぼくて不潔だが、留学費用の安さには代えがたいし、住んでいれば慣れてもくると思います。PELIS2はセブ中心にあり、徒歩10分程度のところにショッピングモールが2つあり便利。屋上カフェはおしゃれでいい感じ。英語力向上重視でできるだけ安く留学したい人には一押しです。

FEA
日本人資本の学校で、高級志向。セブシティ校は州庁舎のそばにあるホテル内で、治安もよいです。マクタン校はリゾートホテル内にあり、おそらくフィリピン最高の学生寮でしょう。息がとまりそうなくらいに部屋がぜいたくです。レッスンをいくらでも追加することができるので、短期集中で最大限勉強したいビジネスマン等におすすめです。


セブ・マクタンの学校は、すでに日本人が多く来ているため、日本人向けの体制が整っているのが安心ですね。気になるのは大気汚染ですが、マスクをつけるなどである程度対処できると思います。


 まとめ

フィリピン留学は、格安で英語力が脅威的なレベルで向上するため、近年ブームになっています。フィリピン留学に関して正しい知識を得て、自分に合った学校を選ぶことで、ただでさえ満足度の高いフィリピン留学を、最高の思い出にしましょう。

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